痛みが少ないデイモンシステム
矯正治療につきもので患者さんを悩ませるのに痛みがあります。
考えてみれば歯を引っぱったり、押したり、回転させたりすれば痛みが出るのが当然です。
マウスピース矯正にしろワイヤー矯正にしろ痛みはありますが、問題は程度の問題です。
ブナの杜歯科クリニックではセルフライゲーションブラケットというデイモンブラケットを使用しています。
デイモンブラケットの特徴はワイヤーを固定するためにモジュールというゴムやリガチャーワイヤーという固定用ワイヤーを使用しません。
どのようにワイヤーを固定するかというと窓のシャッターのように開閉できる装置がブラケットに内蔵されているのでワイヤーを溝に入れてシャッターを閉じるだけです。
最初は細いワイヤーを使用して歯を動かすので、シャッター内でワイヤーが接する分だけの力しかかかりません。
このシステムこそが痛みを最小限に抑えることができます。つまりできる限り弱い力で歯を動かしていくので、加わる力も弱まり痛みを抑えることができます。
弱い力だと歯が動かないのでは?と考えるかもしれませんが、弱い力だからこそ歯や歯根膜や骨にダメージを与えずに、歯根吸収を極力抑えることができるシステムだといえます。また弱い力を持続的に加えることで逆に歯の動きは早くなります。
最近、流行りのマウスピース矯正ですがブラケットがつかずに見えないということはすごくありがたいことです。しかしデイモンシステムのように側方拡大ができないために、ディスキング(歯と歯の間をやすりで削る)や抜歯も必要になります。
また歯を確実に所定の位置に動かし,歯軸や歯根の方向や角度をコントロールするにはブラケットが一番適しています。
幸か不幸かコロナの影響で今はマスク社会が当たり前になっています。マスクをしている間に矯正をする方が増えてきています。
痛みが少なく、スピーディにしかも審美的に治療できるデイモンシステムは患者さんに優しく寄り添ったツールだといえます。