矯正歯科について
美しい歯並びは、笑顔ばかりでなく自信も与えてくれます
虫歯や歯周病がなくても歯並びが悪いというのでは本当の意味で健康とは言えないと思っています。なぜなら、歯並びが悪いということは、ブラッシングもやりにくいので虫歯や歯周病になりやすくなります。また、歯並びが悪いという形態の異常は機能の異常をもたらします。
矯正治療というと見た目の改善、きれいに歯を並べるというところにフォーカスがいきますが、実は形態を正常にして機能を矯正する治療なのです。
当院では見た目の歯並びを治すことだけに目を向けるのではなく、抜歯か非抜歯か慎重な診断を行うとともに、大原則は抜かないで矯正するという基本姿勢で、矯正治療を行っております。
矯正治療を始める時期
早期に治療を開始することが大切
「もう少し様子をみましょう」「永久歯がもう少し出てから矯正治療を始めましょう」と言われていて、ある日突然「歯を抜いて矯正しましょう」と言われたので診てもらいたいと来院される患者さんが後を絶ちません。
様子をみていても問題を先送りするだけで何の解決にもなりません。またもっと早く治療を開始していたらと思うケースがたくさんあります。
治療を始める次期は6歳~8歳、遅くとも10歳ぐらいが良いと思います。
また早期に治療を開始して早期に治療を終了することが出来れば治療費用も安く抑えることが可能になります。
早期に歯並びを矯正するメリット
前歯が萌出する8歳頃にはきれいなスマイルを獲得することができます。自分の笑顔に自信を持つことは学童期からの性格形成、行動パターンに大きく影響します。手で口元を隠さずに満面の笑顔で社会生活を送ることが将来の職業選択の可能性にも大きなファクターになります。
特に骨格的に顎が後退しているケースでは早期に治療開始しないと下顎の成長が抑えられ、成人まで放置すると治療が困難となります。
また、早期に不正咬合が改善されるので正しい成長発育パターンを獲得することができるので、歪みのない均整がとれたナチュラルな顔貌と美しさを得ることができます。
さらに早期化から歯並びやかみ合わせが理想的になるので口腔周囲筋群も適応して抜かないで治療することが可能な場合が多くなります。
歯列に合わせた矯正治療
乳歯列の矯正治療
拡大床
レジンと呼ばれる素材で取外しが可能な装置です。顎を適正な大きさに拡げたり、前歯や奥歯を動かしたりして、歯が並ぶスペースを作ります。
成長に合わせて装置を変えていくこともあります。
ムーシールド
「反対咬合」いわゆる「受け口」を治療する矯正装置です。
マウスピース型なので、どなたでも簡単に使用することができ、痛みもありません。就寝中に使用し、取り外しも可能な装置ですので、お子様への負担も軽く安心して続けていただけます。
混合歯列期の矯正治療
2×4(ツーバイフォー)矯正
2本の臼歯を固定源にして前歯の叢生を治す治療です。大切なのは治療の時期です。前歯4本が永久歯で側方歯は乳歯の混合歯列期に治療を開始することが大切です。
当院ではデイモンシステムを使用した2×4を行っております。
永久歯列の矯正治療
ワイヤー矯正
ブラケットと呼ばれる装置を歯に接着し、そこにワイヤーを通して少しずつ歯を動かしていく最もスタンダードな矯正法です。
金属のもの以外に、透明なプラスチックやセラミックでできたブラケットもあり、当院ではしっかりと説明をした上で患者さんに選んでいただくようにしております。
部分矯正(プチ矯正)
本格的な矯正は費用も時間もかかるので嫌だ!という方にお奨めです。
前歯から小臼歯にかけての部分矯正です。全顎にブラケットを付けないのでブラッシングが容易で
食事もしやすくなります。
※歯並びの状態、骨格の形態によって治療できない場合もあります。
※本格的な矯正治療に移行して治療が必要な場合もあります。
歯を抜いて治療するか抜かないで治療をすべきか悩んでいる方へ
歯を抜いて治療するか抜かないで治療をすべきか悩んでいる方はセラピューティックダイアグノシスという方法があります。
セラピューティックダイアグノシスでは、最初の治療計画において抜歯や非抜歯、患者さんの希望を含めてグレーゾーンが予想される場合に、ある期間歯を抜かないで矯正治療を行い、生体の反応を再評価して最終的な治療方針を決めます。
具体的には6~8週経過後に歯並びの改善度、口唇の自然閉鎖の確立、口元の突出感などを評価します。そして患者さんの希望を聞いて最終的な治療方針を決定します。
DAMON CLEAR(デイモンクリア)とは
デイモンシステム(デーモンシステム)では、ブラケットが開閉可能なシャッター式になっているためワイヤーを固定しません。ワイヤーとブラケットを結紮しないので理想的で生理的な力が歯に加わります。また結紮用のゴムやワイヤーがないのでブラッシングがしやすく衛生的です。
デイモンクリアは、歯の色に近い目立ちにくい白いセラミック製のブラケットを使用した装置になります。オプションで白いワイヤーを使ってさらに目立ちにくくすることも可能です。
デイモンクリアの特長
デイモンクリアの特長としてまず挙げられるのが、ブラケットとワイヤーを固定していないため、痛みが少なく従来の矯正装置に比べると快適に治療を受けていただけるという点です。摩擦の極めて少ない一定の力で歯を動かすため、歯や顎関節への負担が少なく、治療期間も従来の矯正装置での治療に比べると短縮できるケースが多いのです。ほとんどの症例で抜歯をしないで矯正治療ができるというのも大きな特長です。
ワイヤーとブラケットを結紮しないのでワイヤーの動きに自由度があり、理想的で生理的な力が歯に加わります。また、結紮用のゴムやワイヤーがないのでブラッシングがしやすく衛生的です。
デイモンクリアを使った2×4矯正のメリット
- 治療費が安い(全顎矯正の約半額)
- ブラケットの数が少ないので患者さん本人の負担が少ない(食事やハミガキがしやすい)
- ほとんどの症例で抜歯をしないで矯正治療ができる
- 前歯を早期に審美的に治療できる(コンプレックスの解消)
- 側方拡大が可能
さらにT4Bという特殊なマウスピースを使うことによって、奥歯のかみ合わせがブラケットを付けなくてもほとんどのケースで良くなります。
T4B併用のメリット
- すべての歯にブラケットを付けないでほとんどの症例で治療が可能になる
- ブラケットの数が少ないので治療費用も安くなる
- 口輪筋や舌トレーニングが可能
- ブラケットの数が少ないので食事や歯磨きが楽
矯正後のメインテナンスが何より重要
矯正治療期間が終了しいよいよブラケットが外れる。あー、やっと終わったと多くの方が思います。しかし、歯を動かす治療は終わっても元の状態に戻らないように保定し維持していかなければなりません。維持できなければ矯正した意味がなくなります。
矯正治療のゴールは矯正装置が外れた時ではありません。これまで不正咬合だったのを正常咬合に治し、予防できるスタートラインに立ったと考えてください。リテーナーをしっかりと装着していなければ後戻りしてしまい台無しになってしまいます。
山登りと同じでブラケットが外れたことが頂上に到達したわけではありません。これから虫歯や歯周病を予防し、生涯歯を悪くしないように山を登り詰めなければなりません。
料金案内
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矯正料金
乳歯列の矯正 110,000円(税込)~165,000円(税込) 混合歯列の矯正 275,000円(税込)~385,000円(税込) 永久歯列の矯正 825,000円(税込)~1,100,000円(税込) -
その他料金
初診料 2,200円(税込)~5,500円(税込)程度 検査・診断料 33,000円(税込)~55,000円(税込)
矯正治療の症例
重度叢生をデイモンシステムで非抜歯(歯を抜かないで)矯正治療例
症状 | 重度叢生による審美障害 |
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治療法 | デイモンブラケットによる非抜歯(歯を抜かない)全顎矯正治療 |
費用 | 基本矯正治療費用840000円(税別) 毎月の再診料5000円 |
通院回数 | 28ヶ月 |
備考 | 重度叢生例で通常は抜歯(歯を抜いて)矯正治療を行いますが、デイモンシステムによる側方拡大によって非抜歯矯正治療が可能になります。症例によっては非抜歯で矯正治療を行えない場合もあります。 |