矯正/食

矯正治療中の注意点(食事について)

、矯正治療い使われるブラケットは歯のエナメル質を酸処理して、接着剤を塗り、レジンで歯面に接着して装着します。治療後はブラケットを外すので、歯に傷を付けない程度の接着力が必要です。つまり、接着剤の強度異常の咬む力が加わればブラケットは脱離します。

ですからブラケットが付いている間は、食べ方に注意する必要があります。注意点としては以下のようなものになります。

1 前歯で噛み切ることを避ける。りんごの丸かじりや食パンやハンバーガーのように前歯で咬まない。

2 急いで食べない。ブラケット装着当初は2倍ぐらいの時間をかけてゆっくり咀嚼する。

3 一口サイズに小さくして奥歯でゆっくり咬む。

4 最初のうちは肉食は避ける。トンカツは衣が付いているのでブラケットが外れやすくなります。カツ丼にして衣をやわらかくして、一口サイズにして食べてください。

5 煮魚、焼き魚、煮野菜などを食べる。

6 煎餅など硬い食べ物は避ける。煎餅に限らず、なるべく間食は避けてください。食べればブラケット周囲に食べかすが付きますので、歯磨きが必要になります。

もしブラケットが外れた場合は紛失しないように小さなビニール袋に入れて、なるべく早くブラケットを再装着してもらってください。長期間外れたままにすると、ブラケットが外れた歯に矯正力が加わらないために、歯は後戻りし始めます。場合によってはワイヤーを細いサイズに再交換しなければならないこともあり、結果として治療期間が延びてしまいます。

またブラケットが外れる以外にワイヤーが破折することがあります。矯正治療の初期の段階ではニッケルチタンの形状記憶合金のワイヤーを使うことが多いので、折れることはごく稀です。しかし、ワイヤーやブラケットのことを何も考えずに、無造作に食べてしまうとワイヤーに永久ひずみが生じて破折してしまいます。パンや肉はワイヤー破折しやすい食品です。特に2×4の場合は奥歯のワイヤーが長くなるので注意が必要です。

具体的にお奨めしている食べ物は、冬なら鍋物です。多くの野菜やきのこ類、魚のたんぱく質も摂ることができます。季節を問わず、野菜と魚を中心に献立を考えてあげてください。一口サイズで、ゆっくり、咀嚼回数を多くして食べてください。少ない量で満腹が得られるのでヘルシーですね。

ただ、成長発育期の食べ盛りでは間食も必要になるかもしれません。その場合は市販のスナック菓子やジュース類は避けて、イモ類(特にサツマイモ)、干し芋(砂糖が入っていない自然のもの)、一口おにぎりなどを食べると良いかと思います。サツマイモはビタミンCや食物繊維が豊富で腹持ちが良いのでお奨めです。

また矯正治療を開始した場合は学校の担任の先生に治療中だということを連絡してください。給食での食べる時間が長くかかったり、食べ物の硬さや種類によっては給食を残すこともあるからです。

このように食事の不自由な面もありますが、ほんの初期の一時的なものです。子供たちの適応力は早いのですぐに食事も慣れてしまいます。

それよりも一生涯、歯並びが悪くて虫歯を繰り返したり、歯周病に罹り歯失ってしまうより、きれいな歯並びで、笑顔が素敵な人生を送るほうがはるかに良いと思います。

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