小児口腔機能発達不全症
この病名だけ聞くと恐ろしげな病気のイメージです。外見は異常がないように見えても、
実際にはひじょうに多くのお子さんに口腔機能の発育不全を認めます。
口腔機能発達不全により歯列不正や不正咬合となり、審美障害にもなります。
また歯並びだけでなく、発音、構音障害、咀嚼、嚥下の生理的機能に影響を及ぼします。
2018年から保険適応されて歯科医院で保健指導を受けることができますが、口腔機能や舌の運動機能、顔貌の評価など
専門性が高く、経験値が必要となってきます。
具体的には低位舌、舌癖、舌突出癖、弄舌癖など、舌圧不足、口唇閉鎖筋力低下などを改善して
矯正装置をできる限り装着しないでも良い咬み合わせやきれいな歯並びを獲得できるように
訓練していきます。
重度な場合、あるいは効果をより高める為にマウスピースや拡大装置やワイヤー装置を使用することもありますが、
保険適応外の診療となります。
この症例は舌突出癖により開咬になってしまった症例です。
舌突出癖改善のための舌トレーニングと内側にワイヤー装置を入れて改善しました。