スイス式の虫歯、歯周病予防法GBTについて(口臭予防、口臭治療にも効果的)
ブナの杜歯科クリニックではできる限り抜かない矯正治療、痛みが少ない麻酔、ジルコニアやセラミックによる審美治療、レーザーによる痛みが少ない歯周病や歯科治療、エナメル質をできるだけ削らないダイレクトボンディング、マイクロスコープを使用した精密虫歯治療や根管治療、MTAセメントを応用した歯髄保存処置、CTを応用した痛みや腫れが少ないインプラント治療、外れにくい精密義歯(入れ歯)、ホワイトニング、美容歯科、顎関節症や歯ぎしり、食いしばりに有効なボトックス治療、アンチエイジング外来、メタトロン、スイス式虫歯、歯周病の予防(GBT)、口臭治療など多岐にわたり歯科治療を行っています。
今回は、スイス式虫歯、歯周病の予防(GBT)について説明します。GBTとはGuided Biofilm Therapy の略です。GBTについては、メーカーのEMSのHPに図解で詳しくわかりやすく載っていますので参考にしてください。従来の治療とや予防法とどこが違うのか理解できるかと思います。
日本の歯科医院数はコンビニ数(55000軒)より多い68000軒以上ありますが、それにもかかわらず日本人の成人の8割が歯周病だという実態は深刻な問題です。また虫歯になって治療経験があるという方はもっと多いのではないでしょうか。これだけの歯科医院があっても歯周病や虫歯の患者数を減らせていないということは、残念ながら今まで行われてきた歯周病や虫歯治療が有効とは言えないのでないでしょうか。またほとんどの方は市販されている歯磨剤を使用されていると思いますが、日本人の歯周病や虫歯の実態を見れば有効とは言えないでしょう。
虫歯予防の先進国である北欧のスウェーデンは虫歯や歯周病をほぼ撲滅することに成功しています。しかし、そのスウェーデンも30年前までは日本人より虫歯が多かったのです。国の政策で国民の健康を守るために矯正治療や虫歯、歯周病予防に取り組み、今では虫歯がゼロ、歯周病もなしというのが当たり前となりました。その結果、装医療費も抑えられ、寝たきりや認知症の対策にも役立ったそうです。
日本でも歯周病は口腔内の問題だけでなく、糖尿病や心疾患、脳卒中、肺炎、関節リュウマチ、皮膚疾患などに影響があることが証明されています。
スウェーデン人の歯並びが悪い子は子供のころに矯正治療を受けて、歯科医院の完全な管理の元で生涯、きれいなスマイルで、自分の歯で食べていけるわけです。日本人はどうでしょうか。大半の人が歯並びが悪いので、プレークコントロールが困難に加えて、8割の成人が歯周病に罹っていますから、いつのまにか家族間で歯周病菌や虫歯菌に感染してしまいます。気がついたときには口の中の大半は詰め物や銀歯の被せ物だらけという人が多いと思います。
しかし日本人が歯磨きをサボっているから虫歯や歯周病が多いのでないのです。ほとんどの人は1日2回以上は歯磨きをしています。それにもかかわらず、虫歯になってしまったり、歯周病になってしまうのは歯磨きをしているだけでは問題解決にはならないことは明らかです。良い歯磨き粉を使っても予防にはならないということです。
もし本気で口腔の予防を考えるのならスウェーデンのように子供の矯正治療を考えて、家族単位で口腔内の悪玉菌の除菌を行い、善玉菌に変える必要があります。また、確実に歯周ポケット内のバイオフィルムや歯肉縁上のバイオフィルムを歯科医師や歯科衛生士によるGBTが不可欠だといえます。
ブナの杜歯科クリニックでは位相差顕微鏡を使用して口腔細菌を患者さん自身に見ていただいています。一見すると問題なさそうな口腔からもレッドコンプレックスと呼ばれるスピロヘータが検出されることがしばしばあります。
スピロヘーターが検出された場合は速やかに除菌すべきだと考えています。スピロヘーターは、グラム陰性、嫌気性菌で歯周ポケット内に潜み、歯肉縁上のプレークコントロールだけでは除去が困難です。
ブナの杜歯科クリニックではホームケアとしてポイックウォーターでの除菌を推奨しています。また、歯周病の方や虫歯になるリスクが高い方はGBTを推奨しています。GBTの良い点は、通常の歯石を取る機械や器具よりも痛くないということです。しかもステイン(歯の着色)も落ちて、ピカピカになります。また通常の超音波スケーラーは細かな振動で歯石を取るので顕微鏡レベルで観察すると歯面に細かな傷が付いてしまい、その傷に入り込んでしまったバイオフィルムを除去することは困難です。
EMSのピエゾンという超音波スケーラーは車のワイパーのような動きをするために歯面を傷つけません。またGBTのエアーフローでは4mmまで、ぺリオフローでは9mmまでの歯周ポケット内のバイオフィルムを除去することが可能です。
GBTは虫歯や歯周病の治療や予防だけでなく、健全歯質や健全歯肉の保全や矯正治療のメンテナンス、インプラントの保全やインプラント周囲炎の治療、審美補綴治療の保全などほとんどの方に応用可能です。またお子様から高齢な方まで可能です。当然、口臭治療や口臭予防にも効果的です。ただし、一部の呼吸器系の疾患やアレルギー体質の方は受けることができないので、心配な方はご相談してください。副院長のよう子先生は2017年にスウェーデン、フィンランドの予防歯科の研修を受けて、スイスではGBTの研修も受けてきていますので、安心してGBTを受けることができます。
院長の私も定期的にGBTをやってもらっていますが、痛みがなくて、歯はツルツルでピカピカになるので今後も続けていきます。GBTを受けられた方も病みつきになる方がほとんどでリピーターが多いです。ブナの杜歯科クリニックではGBTの機械EMSを順次、増やしていく予定です。